『現外』の特徴について教えてください

本記事では『現外』の特徴についてご説明いたします。

『現外』は20年を超える長い時間をかけて熟成された日本酒です。
長い熟成期間を経て、1995年に醸造された当初から大きく味わいが変化しています。
甘味・ 酸味・苦味・旨味が複雑に絡みながら高い次元で調和し、円熟味を帯びた優雅さを感じさせます。
長い歳月が刻まれてできた『現外』には、ヴィンテージ日本酒の可能性が秘められています。

熟成によってどのような変化が起こりますか?


日本酒を適切な環境で熟成させると、色味や味わいが深く濃く複雑に変化していきます。
また、長い熟成期間のある瞬間から味わいの透明感が増し、高貴な品格を帯びることがあります。
“時間”が日本酒にもたらす変化には、大きな可能性があります。

なぜ20年以上もの間、熟成されていたのですか?

 
『現外』は、1995年1月の「阪神淡路大震災」で被災した酒蔵のなかで、奇跡的に残ったタンクから生まれした。
そこに入っていたのは、「酒母」と呼ばれる、醸造の途中段階のお酒でした。醸造設備の被災により次の工程に進めることが叶わず、やむなく酒母の段階で搾られ清酒となりますが、味香のバランスがとれておらず、商品化はできませんでした。
そのため、熟成による味わいの変化に一縷の望みを託し、のちに『現外』となる酒は熟成タンクで寝かされてきました。

なぜ毎年価格を見直しているのですか?


『現外』は、現在でも一定量を熟成タンクで保有し、その状態を見ながら毎年少しずつ商品化しています。
同じお酒を人為的に造り出すことはできないため、これから提供できる数には限りがあります。

熟成が進むにしたがって、少しずつではありますが、さらに味わいが変化しています。
香りはさらに豊かになり、味わいも洗練されていくことが想定されていますが、反対に熟成が“ピークアウト”して味わいが落ちてしまう可能性もあり、その時点で販売をやめることもありえます。
そのため、味わいの変化やタンクに残る量などを加味し、年々、その価値を見直しております。

保管方法について


常温で保管が可能ですが、光の当たらない冷暗所(15〜20℃)での保管をお願いします。
※『現外』の配送は季節を問わず常温にて行っております。国内配送にかかる日数程度であれば品質への影響はございませんので、ご安心ください。

また、保管中の液漏れを防ぐために「縦置き」で保管してください。
縦置きが難しい場合は、真横ではなくボトルのネック部分を上げて斜めに置いていただき、お酒の液面が栓に触れないようにご注意ください。
栓にお酒が触れた状態で保管されていると、稀にお酒が栓から染み出す場合がございますが、
品質には問題ございませんので、ご安心ください。

【未開封】
冷暗所で適切な保管をしていただければ、ご家庭でさらなる熟成をお楽しみいただける商品です。
すでに長期熟成された商品のため味わいの変化はゆるやかですが、長期間の保管も可能です。

【開封後】
品質の劣化を防ぐため、冷蔵保管をお願いします。
開封後、約3ヶ月ほどでお飲みいただくことを推奨しています。

おすすめの飲み方はありますか?


SAKE HUNDREDでは、お酒の香りからお楽しみいただくために、ワイングラスの使用を推奨しています。
なかでも『現外』は、その香り・味わいの特徴から、「ピノ・ノワール」に向いたグラスがおすすめです。

推奨の飲用温度は、高貴な熟成香や多層的な味わいがしっかり感じられる、常温よりもやや低い15~20℃です。

料理とのペアリングは、『現外』特有の複雑で熟成された香り、芳醇な味わいが、上質な肉・魚の素材の味わいやグリルされた香りと、驚くほど調和します。
また、ブルーチーズのような濃厚な食材や、香りの強い野菜類、スパイスの効いた料理などとも合わせてお楽しみいただけます。